緩和ケア科の特色

重要なお知らせ

●緩和ケア病棟申し込みを希望しない方の外来受診
2024年1月から、がんと診断された方で、緩和ケア病棟の申し込みを希望しない方の外来を開始します。
症状緩和が必要な方、緩和ケア病棟を勧められているが迷われている方などが対象です。
医療機関からの予約が必要になります。詳しくはこちらをご参照ください。

●緩和ケア病棟の申し込み
緩和ケア病棟申し込みは、まず書類のみで判定会議を行っています。詳しくはこちらをご参照ください。 

●緩和ケア病棟面会制限について
制限の内容は状況に応じて変化しますので、詳細についてはがん相談支援センターまでお問い合わせください。

がん治療支援・緩和ケアチーム

がん患者さんやご家族は、癌と診断されたとき、治療の経過や再発や転移がわかったときに様々なつらさや、ストレスを感じます。悪性腫瘍そのものや、治療によって起こる様々な体の症状(痛み、呼吸苦、嘔気、嘔吐)や、心の症状(不安・気分の落ち込み)に対し、緩和ケアに関する専門知識を有する身体症状担当医師・メンタルヘルス科医師・看護師・薬剤師・臨床心理士・ソーシャルワーカー等が連携し、症状の改善に取り組むことで、患者さんの生活の質の向上・治療効果を上げることを目的としているチームです。 

入院中の患者さんやご家族へは、主治医の依頼を受けてからの対応開始となります。一般病棟に往診・診察し、身体・精神的な苦痛の治療やケアについて、対応します。また、ご本人のみならず、ご家族の悩みなども対応させていただきます。お子様への対応のご相談も承ります。
主治医・病棟スタッフと相談しながら、苦痛緩和についての助言・サポートを行いますが、治療方針は主治医が決定します。
チームの介入を希望される方は病棟スタッフや主治医にご相談ください。

緩和ケア外来

緩和ケア外来では、整形外科や放射線腫瘍科などとも連携を密にしながら、多角的な方法での症状コントロールに努めています。在宅療養では、訪問看護ステーションや主治医と協力しながら、症状緩和のサポートを行っています。また、がん相談支援センターなどと共働しながら、がん治療中や治療後も快適に過ごせるようにサポートしています。当センター受診中の患者さんは主治医にご相談ください。

緩和ケア相談外来(予約は医療機関からのみ)

他院でがんと診断されており、緩和ケア病棟申し込みは希望していないが症状緩和を必要としている方、緩和ケア病棟申し込みを勧められているが迷っている方を対象としています。緩和ケア病棟の登録は不要です。

緩和ケア相談外来予約に関する資料

■緩和ケア相談外来申込書 PDF版 EXCEL版
■家族面談の同意書(家族のみ受診の場合)PDF版 EXCEL版

①上記の「緩和ケア相談外来申込書」をご記入のうえ、診療情報提供書(紹介状)と併せて医療連携課までFAXの送信をお願いいたします。
②申込結果(予約日時等)をFAXにて返信いたします。FAXを申込いただいてから結果を返信するまで、お時間をいただく場合がございます。
お急ぎで申込結果の確認が必要な場合やご不明な点がございましたら、医療連携課までご連絡ください。

医療連携課
電話番号 03-3400-1311(代表)/ FAX番号 03-3400-0193
受付時間 8:30~17:00 ※病院休診日を除く

緩和ケア病棟の特徴

  1. がんに対する治療が奏功しない、副作用が強いなどの理由で、積極的な治療継続が困難である患者さんが対象となり、苦痛症状の緩和に対する治療およびケアが目的となる病棟です。がんに対する積極的な治療や、体の負担となるような検査、処置、延命のための蘇生術を行っておりませんが、負担とならない範囲での苦痛緩和のための治療は相談のうえ行います。
  2. 緩和ケア病棟の主治医は、緩和ケア医師です。医師・看護師・薬剤師のほか、臨床心理士、音楽療法士、栄養士、メディカルソーシャルワーカー、ボランティアなどがチームを組んで、全人的なケアを行っております。
  3. 苦痛の早期緩和をめざし、ご自宅で過ごせるかどうかを評価し、在宅医療を積極的に勧めていきます。退院後は緩和ケア外来や、訪問看護ステーションや往診医と協力しながら緩和ケアを継続します。

緩和ケア病棟の入院・退院基準

入院基準

  1. がんに伴う苦痛のために、自宅での療養が困難となり、主治医もしくは緩和ケア医の診察にて緩和ケア病棟への入院が必要と判断されている。
  2. ご本人・ご家族が病状や体調を理解し、積極的ながんへの治療を行わないことを理解している。
  3. ご本人・ご家族が当緩和ケア病棟の性質を理解したうえで、入院を希望されている。
  4. 下記の退院基準に該当する場合は退院、転棟、転院していただくことをご本人・ご家族が了承している。

退院基準

  1. ご本人・ご家族が退院・転院を希望している。
  2. がんに対する積極的な治療を希望している。
  3. がん以外の疾患が悪化して、その治療を優先させる必要がある。
  4. 苦痛が緩和され、状態が安定している。
  5. 他の入院患者さんに迷惑をかける等共同生活が難しく、病棟での管理が困難である場合。

緩和すべき苦痛がなく、他院での代替療法などを受けることが目的の入院や、介護が主な目的となる入院は適応とならない。(ただし、在宅療養を継続するための1週間程度に限ったレスパイト入院は相談に応じております。)

緩和ケア病棟で行う治療

痛みなどをとる目的で、医療用麻薬や鎮痛補助薬などを使用します。また、お体の状態やご希望などをよく伺い相談しながら、放射線治療や神経ブロックを行うこともあります。がんそのものの治療としての放射線治療はおこなっておりません。
また、症状に応じて、腹水や胸水を抜くこともありますが、本人やご家族と相談しながら進めていきます。

代替医療については、抗がん剤やホルモン療法、点滴治療を必要とするものは行うことができません。また代替医療に通院する目的での入院もお断りすることがあります。漢方薬、その他のサプリメントなどは患者さんやご家族に責任をもって管理していただければ継続可能です。

施設のご案内

緩和ケア病棟は、くつろげる空間づくりを目指しており、ピアノやオーディオ機器のある広々としたラウンジには、ご家族も利用できるキッチンが備えられています。また、屋上庭園や家族控室(ご家族の宿泊も可能、詳細下記)もございます。
病棟全体がバリアフリー構造となっており、車いすのままトイレや浴室まで入ることができます。浴室はご家族が一緒に入ることができるよう、ゆったりとした作りとなっています。 横になったまま入ることのできる特殊入浴室の設備もございます。

病室は全室個室であり、有差額9室、無差額9室、計18室です。有差額個室にはソファーベットがついており、ご家族が宿泊できるようになっております。(詳細下記)

緩和ケア病棟は、自宅で過ごしているようなプライベート空間や自由な時間を大切にしていますが、当センターは館内だけでなく敷地内全面禁煙となっております。また、受動喫煙による健康被害のみならず、吸い殻のポイ捨てによる火災の発生も危惧されることなどから、周辺地域においても、近隣住民へのご迷惑とならないよう【禁煙】へのご理解ご協力お願いいたします。
その他、他の患者さんの迷惑となるような行為はご遠慮いただいております。飲酒に関しては、患者さんの病室内でのみ可能です。

緩和ケア病棟の様子

当センターの緩和ケア病棟内の様子は、当センター公式YouTubeから動画でご覧いただけます。


有差額室 無差額室
広さ 24.43平方メートル 19.95平方メートル
アメニティ テーブル、椅子2脚、ソファーベッド テーブル、椅子1脚
毎日洗面用のタオルが交換されます なし
通信・その他 テレビ・冷蔵庫は無料 テレビ・冷蔵庫は有料 (テレビカードをご使用ください)
自室でインタネットが無料で24時間使用可能です。
院内の無料Wi-Fiをご利用ください。
有線でのネットワークも使用できますので、看護師にご相談ください。
6Fラウンジにあるインターネットコーナーを
ご利用ください(有料)
院内の無料Wi-Fiをご利用ください。
料金 35,200円/日(税込) なし

※緩和ケア病棟に入院中の患者さんのご家族が、宿泊または休憩できる家族控室を病棟内に一部屋(定員約4名)設けてあります。ご利用の際は看護師長までお申し込みください。
なお、他の入院患者さんのご家族と相互利用になる場合もございますので、あらかじめご承知おきください。

緩和ケア病棟に関する費用(令和6年1月)(PDF)

  • 庭園の見えるロビー写真
    庭園の見えるラウンジ
  • キッチンやオーディオなどもそろっています。写真
        ピアノ、オーディオもそろっています
  • 病室写真
    病室
  • 家族室写真廊下写真
        家族控室と病棟の廊下
  • 特殊浴室写真浴室とベッド写真
    浴室とベッドに寝たままで入ることのできる特殊浴室

緩和ケア病棟入院について

緩和ケア病棟は入院基準と利用の特徴があります。申し込みの前に必ず「緩和ケア病棟入院申し込みをお考えのみなさま」をお読みいただき、主治医や家族と相談の上、申し込みを行ってください。
緩和ケア病棟申し込みは、現在おかかりの医療機関からの資料および患者・家族の申込書のみで判定会議を行っております。外来を受診希望の方は判定会議後に外来予約をお取りしています。 また、患者さんの状況に応じて本人または家族の事前面談をお願いしております。
家族のみ受診の場合の費用は、5,500円(税込)/30分です。(2022年1月から)
緩和ケア病棟についてのご相談は、がん相談支援センターまでお願いします。

申し込みに関する資料の準備

現在おかかりの医師に相談し、下記の資料を準備してください。
①緩和ケア病棟入院申込書A-①、②(患者・親族記載用) 【PDF版Excel版
②緩和ケア病棟入院申込書B(医療者記載用) 【PDF版Excel版
③診療情報提供書・画像(CD-R)・採血データ(感染症含む)・現在使用している薬剤情報
④家族面談の同意書 【PDF版Excel版
⑤緩和ケア病棟申し込み書一式【PDF版】 

  1. 申し込み

     上記申し込みに関する資料①~③を準備し、下記宛に郵送してください。

     〒150-8935 東京都渋谷区広尾4-1-22 医療連携課宛
       ※封筒に「緩和ケア病棟入院申し込み」と記載してください。
     【注意】書類は平日日中到着するように郵送してください。祝祭日及び休診日に到着した書類については、平日の判定会議となります。
       ※資料到着後、看護師から確認のお電話をいたします。(平日日中)

  2. 判定会議

    判定会議の結果は郵送いたします。
    抗がん剤治療中の方は、治療が終了した時点でがん相談支援センターにご連絡ください。

       

    お問い合わせ先(緩和ケア病棟に関すること)

    【がん相談支援センター】 電話:03-3400-1311(代表)
    受付時間 平日 9:00~16:30

緩和ケアにおける教育

  • 緩和ケア研修会 年2回施行
  • 緩和ケアカンファランス
    院内の医師・看護師のみならず、近隣の往診医や訪問看護など他職種を交えての勉強会、事例報告会
  • 各病棟スタッフへの薬剤の使用方法についての勉強会

がんの療養と緩和ケアを学ぶ市民講座

開催が決まり次第、お知らせします。