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膵臓がん

  • 基礎知識
  • 検査と診断
  • 治療法と実績

膵臓について

膵臓は上腹部正中から左側(胃の背側)にあり消化酵素(たんぱく分解)とインスリンを分泌しています。

膵がんの症状

膵がんは早期の場合は無症状であることも多いです。発生部位にもよりますが、腹痛・背部痛・食欲不振・黄疸・体重減少、あるいは急性膵炎で発症することもあります。

膵がんリスクが高い患者さん

膵がん診療ガイドラインには次のリスク要因があげられています。

  • 家族歴:家族性膵がん(親・兄弟・姉妹・子に2人以上の膵がん患者がいる家族)
  • 遺伝疾患:遺伝性膵炎、遺伝性乳がん、卵巣がん症候群、Peutz Jeghers症候群など
  • 合併疾患:糖尿病、肥満、慢性腎炎、IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)*
  • 嗜好:喫煙、アルコール多飲
*IPMNは膵嚢胞の一種で基本的には良性疾患ですが、膵嚢胞のない人に比べ、膵がん発祥のリスクが13倍高くなります(東大消化器内科データ)。中でも、主膵管が拡張しているタイプは特にリスクが高く、主膵管径10mm以上や嚢胞内の結節が造影される場合は手術が勧められます。(IPMN国際ガイドライン)

予防と検診

腫瘍径1cm以下の症例では5年生存率が80%と報告されていますので、早期発見が最重要です。IPMNなどのハイリスク群は定期的に画像フォローを行い(半年ごとに造影CTとMRCP)、膵がんが疑われた場合にはさらなる精密検査を行いましょう。