間質性肺炎センター

特徴

1.間質性肺炎は進行性で難治性のため早期診断・早期治療が求められており、さらに患者さんごとの原因や進行度に応じて治療法も異なります。
2.当センターでは医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、ソーシャルワーカー(地域連携室)などが専門の医療チームを結成し、早期診断と患者さんごとに適切な医療を提供していきます。
3.当センターでは間質性肺炎クリニカルパスを導入しており、初診の方は基本的に入院していただき詳細な検査や治療方針を検討していきます。






主な対象疾患名と検査・治療法

主な疾患名

特発性間質性肺炎(特発性肺線維症Idiopathic Pulmonary Fibrosis:IPFなど)

特発性間質性肺炎は原因不明の間質性肺炎であり、その中でもIPFの臨床経過は個々の患者さんでさまざまです。IPFの診断には臨床経過、血液検査結果、胸部X線、CT所見、肺機能検査、病理検査などさまざまな情報が必要であり、呼吸器内科医、放射線科医、病理医を中心とした多職種での協議が重要とされています。

過敏性肺炎

家庭や職場などにおいて吸入した抗原が肺内でアレルギー反応を起こすことで発症する疾患です。カビを抗原とする夏型過敏性肺炎や、鳥抗原を原因とする鳥関連過敏性肺炎が多いと考えられており、患者さんやそのご家族などから吸入抗原の問診が重要です。

膠原病関連間質性肺炎

膠原病では疾患を問わず呼吸器疾患を合併する頻度が高く、その中でも間質性肺炎は生命予後へのインパクトが最も大きい合併症です。そのため、呼吸器内科医、膠原病科医を中心にチーム医療で診断、治療などを行っていく必要があります。

進行性線維化を伴う間質性肺疾患(Progressive Fibrosing Interstitial Lung Disease:PF-ILD)

間質性肺炎には上記以外にもさまざまな疾患が含まれますが、原因によらず呼吸機能の低下、胸部CTでの線維化の進行、呼吸器症状やQOLの悪化を認める予後不良の疾患群です。

検査

当センターを受診された際には、以下の検査で間質性肺炎の状態を評価いたします。
患者さんごとに必要な検査は異なります。
・血液検査
・胸部X線、CT
・肺機能検査
・気管支鏡検査(クライオバイオプシー)
・外科的肺生検

多職種によるカンファレンス(multidisciplinary discussion:MDD)

呼吸器内科医、放射線科医、病理医、膠原病内科医などの専門医によるカンファレンスであり、診断の精度を向上させ治療方針を決定する上でも重要なプロセスです。MDDを実施している施設は少ないですが、当医療センターでは定期的に行っております。 

治療法

・抗原回避:過敏性肺炎の原因となるアレルゲンや刺激物を可能な限り特定し、その暴露を避けることが重要です。職業的な暴露の場合、労働環境を改善することが必要です。
・薬物療法(抗線維化薬):IPFやPF-ILDの進行を遅らせるために使用される薬物です。
・薬物療法(抗炎症薬):特に膠原病関連間質性肺炎や過敏性肺炎などに対してステロイドや免疫抑制剤が使用される場合があります。
・酸素療法:肺機能が低下している場合、酸素療法が必要な場合があります。
・呼吸リハビリテーション:肺機能の維持や向上を目指すためのリハビリテーションを行います。
・肺移植:症状が重度で、他の治療法が効果的でない場合、肺移植が検討されることがあります。
・緩和ケア:間質性肺炎患者さんには発症からの全経過を通じて多職種による支援が必要であり、それは多職種による早期からの緩和ケアと位置づけられています。

専門医による多職種カンファレンスで治療方針を検討し、看護師、理学療法士、管理栄養士、ソーシャルワーカーとも連携し患者さんごとに集学的治療を行います。他院で治療困難といわれた場合でも当医療センターでは治療可能な場合もありますのでご相談ください。

専門外来(2024年4月開設予定)

間質性肺炎センター初診外来:月曜日       午後

間質性肺炎センター再診外来:月、火、水、金曜日 午前

予約方法

・当医療センターに継続受診している方、当医療センターの健診で指摘された方
主治医や健診医にご相談いただき間質性肺炎センター外来を予約してください。

・当医療センターに通院歴がない方
他の医療機関からの紹介状をお持ちの方は医療連携課へご連絡ください。
※紹介状をお持ちの方のみの予約とさせていただいております。