膠原病・アレルギー内科

当科のご紹介

・膠原病・アレルギー内科は自分の免疫力が、あやまって自分の身体(関節や内臓)を攻撃してしまう全身性自己免疫疾患と、アレルゲンに対する過剰な反応を起こすことで生じるアレルギー疾患を診療しています。
・主に膠原病(全身性エリテマトーデスなど)、関節炎(関節リウマチなど)、血管炎症候群(ANCA関連血管炎など)などの診断と治療を行っています。
・アレルギー疾患では重症のアレルギー発作であるアナフィラキシー、好酸球が増加する疾患などの診断と治療を行なっています。

扱う疾患

膠原病

全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎、混合性結合組織病(MCTD)、シェーグレン症候群、抗リン脂質抗体症候群

関節炎疾患

関節リウマチリウマチ性多発筋痛症、RS3PE症候群、成人スティル病、脊椎関節炎、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、掌蹠膿疱症性骨関節症、SAPHO症候群、反応性関節炎、炎症性腸疾患関連関節炎、偽痛風、Crowned dens syndrome

血管炎症候群

ANCA関連血管炎顕微鏡的多発血管炎(MPA)、多発血管炎性肉芽腫症(GPA、旧称 ウェゲナー肉芽腫症)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA、旧称 チャーグ・ストラウス症候群)、結節性多発動脈炎、巨細胞性動脈炎(別名 側頭動脈炎)、高安動脈炎(別名 大動脈炎症候群)、Cogan症候群

そのほかの疾患

ベーチェット病、再発性多発軟骨炎、自己炎症症候群(家族性地中海熱を含む)IgG4関連疾患(ミクリッツ病、後腹膜線維症を含む)、好酸球増多症候群(HES)、キャッスルマン病

アレルギー疾患

アナフィラキシー、口腔アレルギー症候群(OAS)、食物依存性運動誘発アナフィラキシー
アレルギー専門外来を水曜日午前に開設しました。

このような症状の方を診察いたします

全身性の関節痛・関節の腫れ

関節リウマチでは両手の手首や、指の付け根の関節と第2関節が腫れることが特徴的です。足首や足の指の付け根が腫れて痛むことも多いです。また、両膝や両肩、両肘などの大きな関節が腫れることもあり、ご高齢の方では急な両肩の痛みで発症し、夜眠れないほど辛いこともあります。他にも全身性エリテマトーデスなどの膠原病や血管炎症候群でも多関節が腫れて痛むことがあります。

手のこわばり

手のこわばりが朝起床時から長時間続く場合は関節リウマチを疑います。寝起きだけでなく、長時間姿勢を変えなかった後にもこわばりを感じることがあります。

持続する発熱

原因不明の発熱が長期間続く場合に「不明熱」と呼ぶことがあります。不明熱の3大原因は①感染症②悪性腫瘍③膠原病と言われています。単なる発熱だけでなく、下記のような皮膚症状、神経症状、筋肉症状を伴う場合は膠原病関連の病気の可能性があります。

紅斑・紫斑

赤色あるいは紫色の皮疹で、少し盛りあがったり、しこりや圧痛を伴うこともあります。皮疹だけであれば皮膚科におかかりいただくのが良いですが、合わせて発熱や関節痛が長く続くような場合は膠原病関連の病気の可能性があります。顔面に出る蝶形紅斑、すねに出やすい結節性紅斑、爪の付け根に出る爪囲紅斑などは有力な手がかりです。

神経障害

手足のしびれや麻痺が血管炎症候群による末梢神経障害で生じることがあります。CRPという血液データが高値であるなど、炎症反応が高い場合は疑いが強まります。

筋肉痛・筋力低下

体幹に近い筋肉の痛みや力の入りにくい感じが続く時には多発性筋炎の可能性があります。皮疹が伴う場合は皮膚筋炎が疑われます。高齢の方で急に肩や骨盤のまわりに強い痛みとこわばりが出た場合はリウマチ性多発筋痛症の可能性があります。

リウマトイド因子が陽性

いわゆる「リウマチ反応」のことです。人間ドックなどでたまたま検査したら陽性だったという場合、自覚症状がなければたいていは心配ありませんが、関節に痛みや腫れなどの自覚症状がある場合は関節リウマチの疑いがあります。抗CCP抗体という検査が陽性であれば可能性が高くなります。

抗核抗体が陽性

膠原病を疑う時に最初に調べる血液検査です。40倍や80倍といった低い値であればあまり心配することはありませんが、高い値の時は膠原病の可能性があります。ただし健康な人でも高い値を示すこともあります。

主な検査

血液検査(リウマトイド因子、抗CCP抗体、抗核抗体、各種疾患に特徴的な自己抗体)
X線検査
関節エコー検査
その他、CT、MRI、PET検査など

主な実績

診療実績(2022年度)

入院
延患者数 新患者数 1日平均患者数
1,430 56 4.1
外来
延患者数 新患者数 1日平均患者数
8,194 402 33.7

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