当センターは、10月1日から災害指令車 兼 ドクターカーの運用を開始します。
災害指令車とは、有事の際に統括DMAT隊員*や日赤災害医療コーディーネーター**をできる限り速やかに現地に派遣し、災害の急性期において非常に重要な指揮命令系統の確立や情報収集を行うことを目的とする緊急車両です。このたび、東京都災害拠点病院車両及び訓練用資機材等整備事業により導入しました。
今回導入した災害指令車は、平常時にはドクターカーとして運用します。東京消防庁の要請に基づき、渋谷区・目黒区・港区の一部地域において緊急性の高い傷病が疑われるときや多数傷病者事故などのときに、当センターの医師や看護師が現場に急行することができます。
また、当センターは東京都から「母体救命対応総合周産期母子医療センター(スーパー総合周産期センター)」の指定を受けており、医療機関同士の協定書に基づき、他の医療機関で重症化した妊産婦に対応するため、ドクターカーで当センターから医師等を派遣することもできるようになります。
これからも災害時の救護・救援体制の充実や地域の救急医療の充実・強化に一層努めてまいります。
*統括DMAT隊員:
災害時に全国から派遣される災害派遣医療チームを統括する立場として特別な訓練を受けた要員で、当センターには医師の6名が在籍しています。
**日赤災害医療コーディーネーター:
日本赤十字社として災害救護活動を行うにあたり、本社・各支部・他機関等との必要な調整を行う要員で、当センターには医師の6名が在籍しています。
この車両は、「緊急車両への反射材取り付けに関する学術的ガイドライン(日本交通科学学会・日本臨床救急医学会、令和元年7月10日)」に基づき、再帰性に富んだ蛍光色を含む反射材を用い視認性を向上し、事故予防を目指しています。