小児外科

当科のご紹介

当科では、文字通り手術を必要とする小児(新生児~16歳未満)の病気を対象としていますが、手術を必要とするこどもの病気の中で、脳脊髄の病気に関しては脳神経外科、心臓の病気については心臓血管外科、骨や関節の病気や外傷に関しては整形外科が担当していますので、当科で担当するのは、上記以外の外科疾患(消化器、呼吸器、泌尿器、内分泌、腫瘍など)ということになります。それ以外にも必ずしも手術を必要とはしませんが、便秘や嘔吐症、血便など小児の消化器疾患も当科で担当しています。
手術後の長い人生を心身ともに健康に過ごしてもらうために、機能の温存ということを常に重要なものとして考え、新生児科、小児科、リハビリテーション科、栄養課、ソーシャルワーカーなど他職種と連携しつつ、専門医による高レベルの治療を提供すべく日々努力しております。

特色

当センターの分娩数は年間3,000件を超えており、新生児外科疾患症例が多いことを特徴としています。また、東京都から指定を受けた「母体救命対応総合周産期母子医療センター」(いわゆる「スーパー総合周産期センター」)が設置されており、母子の救急医療に24時間365日対応しておりますことから、妊娠28週未満の早産児や体重1,000g以下の超低出生体重児に対する手術症例の蓄積も多く、治療困難な病態の克服のための研究にも力を注いでおります。また、漏斗胸に対する低侵襲手術、障害児に対する補助治療手術も多く施行しています。

扱う疾患

新生児の外科疾患

先天性食道閉鎖症、先天性腸閉鎖症、鎖肛、横隔膜ヘルニア、臍帯ヘルニア、ヒルシュスプルング病、壊死性腸炎

乳幼児・学童の外科疾患

ソケイヘルニア、精索水瘤(陰嚢水腫)、停留精巣、臍ヘルニア、肥厚性幽門狭窄症、腸重積症、乳児痔ろう、小児虫垂炎、漏斗胸胃食道逆流症、胆道閉鎖症、 先天性胆道拡張症、
腹部(悪性)腫瘍…腎腫瘍、肝腫瘍、神経芽腫、奇形腫など 
膀胱尿管逆流症、水腎症、体表腫瘍、外傷、異物誤飲

このような症状の方を診察いたします

新生児・乳児期

便に血が混じる、便秘時ひどくお腹が大きい、繰り返しミルクを多量に嘔吐する、便の色が薄い、肛門の周りが発赤腫脹、時に化膿、嘔吐と血便、男児で陰嚢の左右差が明瞭、男児で陰嚢内に睾丸を触れない、鼠径部の腫れ

幼児期以降

腹痛 血便 誤飲(おもちゃ、ボタン電池、安全ピン、硬貨、薬など)
胸壁中央部の陥凹

主な検査

主な実績

診療実績(2022年度)

入院
延患者数 新患者数 1日平均患者数
729 178 2.5
外来
延患者数 新患者数 1日平均患者数
2,955 517 12.2