医療技術部 栄養課

日本臨床栄養代謝学会「NST専門療法士」認定に基づく臨床実地修練研修の受付を行っています。


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紹介・特色

 管理栄養士は9名在籍しています(2020年7月現在)。主な業務は病院食の管理と栄養管理です。組織は栄養係と給食係に二分できます。入院及び外来患者さんの栄養指導及び栄養相談は栄養係を中心に実施しています。病院食の提供は業務委託していますが、安全でおいしい食事が継続的に提供できるように給食係を中心に献立確認、調理室や食器、調理機械器具等の管理及び衛生監視を実施しています。主な実績として2019年度は病院食を約49万食提供し、栄養指導を約4500件行いました。

 栄養係は入院された栄養管理の必要性が高い患者さんに対して、個々の栄養状態を評価・判定して適切な食事提供が行えるよう医師や看護師等と栄養管理計画を作成しています。食事が食べられない患者さんに対しては食事対応や経腸栄養・静脈栄養について医師に提案を行うことで診療補助に努めています。がんの患者さん等に対しては管理栄養士が個別に食事管理できるよう努力しています。また、NST(栄養サポートチーム)をはじめとして、がんや救急、糖尿病患者などに対する回診やカンファレンスに管理栄養士が参入して医療における栄養療法を支えています。
 給食係は、毎日の食事を滞りなく、安心安全に配慮し美味しく提供できるよう努めています。安全な食事提供のため、厨房内へは、徹底した手洗いの実施はもちろんのこと、エアシャワーを通って入室し、毛髪などの異物混入防止対策を行っています。また、冷温配膳車で配膳することで温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供しています。
 お食事は、月に2回イベントメニューを実施し、季節を感じられる食材や普段の食事とはひと味違う献立を提供しています。そのほか、サービスの一環として、箸・スプーン・湯呑み等の提供を行っています。治療上、食事制限が必要な方や咀嚼嚥下が難しい方にもお食事を楽しんでいただけるよう、献立作成スキルや調理技術の向上に、給食委託会社とともに取り組んでいます。

主な業務

栄養係

入院診療計画

医師、看護師など関係職種と共同して策定しています。

栄養管理計画

入院診療計画において特別な栄養管理が必要とされた患者さんに対して管理栄養士が中心となって栄養状態の評価や摂食機能及び食形態等を考慮した栄養管理計画を作成しています。

チーム医療

○NST(栄養サポートチーム)
 日本静脈経腸栄養学会「NST稼働施設認定施設」として活動しています。主に担当医から指示があった低栄養または低栄養のおそれがある患者さんを対象に栄養状態改善を目的として医師、看護師、薬剤師、管理栄養士等がチームとなってカンファレンスや回診を行っています。適切な栄養療法を提案することで医師の診療を支えています。

○褥瘡対策チーム
 管理栄養士がチームに参加して、褥瘡管理に関わる食事内容や補助食品の提案、経腸栄養法の計画等を作成しています。

○緩和ケアチーム
 管理栄養士がチームに参加して、個別に患者さんの症状や希望に応じた食事管理を行っています。

カンファレンスへの参加

管理栄養士は、担当病棟の栄養カンファレンスに参加しています。患者さんの栄養状態に合わせた食事内容の提案や補助食品の紹介及び説明、経腸栄養法などの栄養管理を提案しています。

透析室での栄養指導

管理栄養士は、透析療法を受ける患者さんに対して医師や看護師等と連携して食生活のアドバイスを行っています。水分や食塩管理について医師の指導に基づき栄養指導も実施しています。

栄養指導及び相談

○個人栄養食事指導
 管理栄養士は、医師の包括的な指導を受けて、入院・外来の患者さんに対して栄養食事指導を行っています。日頃の食生活を聞き取り、食・栄養に関連する問題点を一緒に把握して、できることから食事療法を実施できるよう指導しています。2019年度の実績は入院1758件、外来2709件でした。

外来の患者さん

栄養食事指導を受けるには

1.主治医による指示が必要となります。外来担当の主治医へご相談下さい。
2.医師と日時をご相談の上、予約をして下さい。
3.外来の担当者より食生活状況調査表(アンケート用紙)を受け取り、必要事項を記入して当日にお持ち下さい。
*食生活状況調査表(アンケート用紙)は、初回栄養指導のみの記入となります。

入院の患者さん

栄養食事指導を受けるには

1.主治医による指示が必要となります。入院担当の主治医へご相談下さい。
2.医師と日時をご相談の上、予約をして下さい。
3.病棟看護師より食生活状況調査表(アンケート用紙)を受け取り、必要事項を記入して当日にお持ち下さい。

詳細
日時 月曜日~金曜日: 9時~12時、13時~15時30分(予約制)
時間 概ね30分
場所 2階 患者サービス推進課
対象 本人および家族

*栄養食事指導は、完全予約制で行っています。
*予約変更については、前もってご連絡ください。
*問い合わせ先 医療技術部 栄養課 電話:03-3400-1311(代表) 内線:2175
*尚、電話による食事に関する指導・相談は、原則として受け付けておりません。

集団栄養食事指導

管理栄養士が、血糖調整入院をされた方を対象に集団栄養食事指導を行っています。初めて食事療法の話を聞く方でも、わかりやすいように基本的なことからお伝えしていきます。

詳細
日時 月曜日9時~10時
*月曜日が祝日の場合は、火曜日9時~10時
場所 9階B病棟
指導時間 40分
対象 本人および家族

栄養教室

糖尿病・腎臓病・消化器疾患の方を対象とした各教室では、栄養に関わるテーマの際、管理栄養士が食事療法についてアドバイスを行っています。

栄養教室に参加するには

開催日時等の詳細は院内掲示版のポスターをご覧ください。
申し込みが必要な場合がありますので、詳しくは担当医にご相談ください。

栄養教室イメージ

詳細
日時 年数回
場所 3階 講堂
対象 本人および家族

栄養相談

管理栄養士が、小児保健部や健康管理センターにて栄養相談を行っております。小児保健部では離乳食の進め方や栄養に関する相談、健康管理センターでは、生活習慣病予防の為の食生活アドバイスを行っています。
栄養相談(小児保健部)を受けるには

1.小児保健部、小児科外来にてご予約下さい。

詳細
日時 月曜日~金曜日9時~12時(栄養相談のみの方は月曜日~金曜日9時~10時)
場所 3階 小児保健部
指導時間 10分程度
対象 本人および家族
栄養相談(健康管理センター)を受けるには

1.健康管理センターにて、人間ドックの受付を行ってください。
2.当日、看護師が栄養相談室までご案内します。

詳細
日時 月曜日~金曜日:午後
場所 1階 健康管理センター
指導時間 10分程度
対象 本人および家族
1泊健診:すべての方
1日健診:医師が必要と認めた方
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臨地実習の受け入れ

管理栄養士養成施設における学生に対して3~4週間の臨地実習を行っています。病院における管理栄養士の実践活動の場を提供し、学生の将来に向けた動機づけができるよう努めています。

専門・認定管理栄養士

がん病態栄養専門管理栄養士  2名
病態栄養専門(認定)管理栄養士   4名
糖尿病療養指導士  4名
腎臓病療養指導士  1名
栄養サポートチーム専門療法士  2名
暫定臨床栄養代謝専門療法士(周術期・救急集中治療)   1名
(2020年6月現在)

医学・栄養学に対する自己研鑽

学会発表、論文作成などにより疾病治療に対して外に発信できるよう努めています。
院内スタッフへの勉強会や栄養教室などにより栄養の大切さなどを内に発信できるよう努めています。

参加関連学会

日本静脈経腸栄養学会(2020年1月より日本臨床栄養代謝学会)
日本病態栄養学会
日本栄養改善学会
日本臨床栄養学会

給食係

食種

一般食と特別治療食に分類されます。入院患者さんの栄養補給量は、医師の指示により、性別、年齢、体位、身体活動レベル、疾病等によって個々に適正量が算定されています。

一般食 特別治療食
常食
軟食(全粥食、五分粥食、三分粥食)
流動食
嚥下評価食
嚥下調整食
ミキサー食
小児食
離乳食
産科食
エネルギーコントロール食
たんぱく質コントロール食
脂質コントロール食
炭水化物コントロール食
透析食
妊娠高血圧症候群食
貧血食
腸炎食
潰瘍食
無菌食
胃切除後食
消化器術後食

適温の食事提供

冷温配膳車による配膳を行っております。調理後、適温を保ったまま配膳し、病棟に運びます。患者さんの所まで、温かい食事は温かく、冷たい食事は冷たく提供するよう努力しています。

献立名の提供

毎食、患者さんのお名前と食種、献立名のカードを提供しています。退院後の食事の参考にしていただけますので、ご自由にお持ち帰りください。

配膳時刻

朝食・・・ 8時
昼食・・・12時
夕食・・・18時
*病棟により15分前後異なります。

選択メニュー

患者さんへのサービスの一環として、常食や産科食、無菌食、妊娠高血圧症候群食で選択メニューを実施しています。毎日、昼食・夕食の主菜を2種類からお選びいただけます。是非、ご利用ください。なお、食物アレルギーを有する方や食事内容の変更などにより、選択いただいたお食事を提供できない場合がありますのでご了承ください。
※2020年4月26日より中止しております。

食事嗜好調査

お食事を召し上がっている方を対象に定期的に食事調査を行い、今後の食事提供の質を向上させることに努めています。

特別メニュー

患者サービスの一環として、食事制限のない患者さんを対象に、通常の食事よりも高価な食材を使用した特別メニューの提供を行っています。

メニュー例